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【207】多元的なアメリカの司法制度 【対面講座】
憲法が統治機構に期待する「対話」と「熟議」
2024年春

講座番号 | 207 |
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開催日 | 2024/08/08 |
曜日 | 木 |
時間 | 10:40 ~ 14:45 |
回数 | 全2回 |
定員 | 30名 |
最少催行人数 | 8名 |
受講料 | 6,600円 |
教材費(全員対象) |
講座詳細
憲法は、権力分立という原則に基づいて、一つの統治機構が「絶対的な権力」を掌握しないよう、複数の統治機構が相互に「対話」を繰り返すことで「抑制と均衡」を実現するという理念を掲げています。さらに望ましいのは、それぞれの統治機構の中でも、じっくりと対話を重ね、慎重に議論をした上で結論に到達し、その「熟慮」の成果を人々に、他の統治機構に、そして、世界に対してきちんと説明すること…… アメリカ合衆国憲法は、立法府と執行府と司法府の「抑制と均衡」という骨組みを準備しただけでなく、連邦と州との対話も想定していました。が、この仕組みを運用するのは「人」。なかなか理念通りには動きません。
※下記のような方々をお待ちしています
・留学や海外駐在の予定のある方
・米の連邦と州の裁判所の関係がピンと来ない
・11月の大統領選挙を控えてトランプさんの訴訟がどうなっているのか疑問 等々。
講師
紙谷雅子(カミヤマサコ) 学習院大学名誉教授
【プロフィール】
東京大学大学院法学政治学研究科修了(法学博士)。1992年10月から学習院大学法学部教授。専攻は英米法。東京大学に提出した博士論文ではアメリカ合衆国の表現の自由に関する場所の理論である「パブリック・フォーラム」について検討し,ケンブリッジ大学ではイングランド議会における議会と議会特権について,コロンビア大学では合衆国最高裁判所の裁判管轄権の変遷について研究した。最近の出版物と論文は,Human Rights in Japan: Diversity and Plurality in Japan, Do They Exist? ICCLP Publication No. 16, pp.237-249 (May 2023)、「法人のヴェールを『貫いて』見つかるのは?」中村民雄編『多様化するアメリカと合衆国最高裁判所』37-52頁(2023年3月)、「州に対する執行差止命令と『実体審査』」法律のひろば75巻5号64-71頁(2022年)
講座スケジュール
回 | 実施日 | 時間 | 講座内容 | 担当講師 |
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1 | 8/8(木) | 10:40~12:10 | 憲法が想定した「権限配分」と時代の要請を 正当化した裁判所 | 紙谷 雅子 |
2 | 8/8(木) | 13:15~14:45 | 「小さな連邦政府」と「州の主権」と選挙区割 | 紙谷 雅子 |